2024年7月23日火曜日

オーディオ記録、針を変える

 オーディオ沼はやれることが無数にある。「まずはレコード針を変える」というのがオーディオ本のススメだ。ジャズ喫茶のマスターからは「コンセントを変えるのがコスパが最も良い」とのことだったが、工事の日程が先になることから針を変えてみることにした。

レコード針の内訳

ジャズ喫茶のマスターからオススメいただいたレコード針のセットで揃えた。しかしながら、リード線はすでに終了していたので、販売しているものを購入した。
内訳は以下。

針、カートリッジ、リード線、ヘッドシェルを揃えて、いざ組み立ててみたところヘッドシェル付属のネジではカートリッジの高さに足りずナットを閉められないっ......。
そのため、ネジを急ぎ調達した。ネジは18mmでちょうど良い長さだった。

ちなみに、組み立てには先が長めのピンセットを使った。しっかりとリード線を挟めて便利。

リード線を取り付けるとき、ピンに接点復活剤を塗るのを忘れずに。おまじない。
リード線の折りたたみは断線してしまわないかヒヤヒヤしたが、思い切ってグッと指の腹で畳んでいった。

付け替えてみた

付け替えたレコード針、先端の写真付け替えたレコード針、側面の写真


針を付け替えると、音が見違えて聞こえてきた。
レコードの溝の情報を逃さず拾ってアンプに伝えてくれているようだ。ダイナミクスがはっきりとして、ピアニッシモな音もはっきり聞こえ、フォルテッシモはより力強く聞こえる。
備え付け針では奥に引っ込んでこもっていたベース音も、しっかりと聞こえてきた。ドラムのハイハットやライドも良く響いて聞こえる。

メンテ用品

針のメンテ用品には針先クリーナーを用意した。
中古レコードを買うとホコリが溜まっていたりしているので、クリーナーで針先をきれいにすると、しっかりと針が音を拾ってくれる。

つぎにやること

つぎは、コンセントを増設してオーディオ機器への電力供給を安定化してみます。

2024年4月2日火曜日

オーディオ記録、はじめの一歩

いつかは手を出してみたいと思っていた沼、オーディオについに手を出してしまった。
せっかくなので、機材の変遷や試したことを記録したいと思い、ずっと放置していたブログに残すことにした。

音の目標

理想の音というのはあくまで個人の嗜好である。自分も演奏を経験した端くれなので、3畳程度のスペースでぎゅうぎゅうになりながらセッションをしたときの音が、楽しい演奏を想起させる。または、最前列でプロの演奏を聴いたときの生音。これが自分にとっての目標とする音だ。

学生時代にたくさん通ったジャズ喫茶の音は、自分の中では基準となっている。

はじめの機材

はじめの機材は費用10万程度で揃えた。

レコードプレーヤー

TEAC TN-350-SE

針を落とすのも、戻すのも手動なシンプルなプレーヤー。針は備え付けの Audio Technica。

アンプ

FX-AUDIO- D302J++


Fクラスのアンプ。お手頃価格。オーディオケーブルで入力し、スピーカーケーブルで出力する。

スピーカー

DALI OBERON 1


ブックシェルフ型でコンパクトなサイズだけれど、店頭視聴ではしっかりとバランスよく鳴る印象だった。
スピーカーケーブルに緑のテープを貼っているのは、プラスマイナスを間違えないようにするため。

その他アクセサリ

スピーカーケーブルは型番を失念したが手頃なもの、オーディオケーブルはエイトワン EAC-130、静電気防止スプレー、レコードクリーナー(AT6012Xa)は店員さんのおすすめに従った。

どんな音?

Fクラスのアンプにしたのは、当初6畳の部屋に設置するつもりで、パワーは要らないと思ってのことだったが、急遽リビングに設置できることになった。6畳くらいであれば十分な出力だと感じるが、リビングではパワー不足が否めない。もともとアンプは買い替える想定で価格を抑えていたので、問題はない。

ピアノや管楽器といった表立った音はきれいに聴こえる。ジャズのメロディー部はバランスよく聴こえてくるが、問題は低音で、ベースやバスドラムは聴こえるものの、こもっているような、粒立ちが粗い。全体的に音の立ち上がりも弱い。

レコード特有の音の良さ(思い込みも含む)を感じつつも、部屋の遠いところで演奏を聴いているような感じがする。

つぎにやること

数年ぶりにジャズ喫茶を訪れ、いろいろと教えをいただいた。1個ずつ試して、どんな変化になるのか確認していきたいと思う。



2016年12月31日土曜日

2016年Nomuson的映画ランキング

年に一度のブログ更新です。
例年は、映画を観た日付を記録しているのですが、今年は記録をちゃんとできず。。。
また、半年ほど仕事が忙しかったこともあり、本数は20本もいかないと思います。

そんな中でも、今年も面白い映画にいっぱい出会いました。
今年はTop.3だけ発表します。

1. CREED チャンプを継ぐ男
 ロッキーTHE FINALで終わったはずのロッキーシリーズを、見事なまでに引き継いだ傑作。クリードは見事なプロデビューを果たし、今後はブラックパンサーとして活躍することでしょう。
 温故知新で新たな世界を切り開いていくライアン・クーグラー監督の今後にも期待。
 同い年だなんて恐ろしい!

2. Everybody wants some
 リチャード・リンクレイター監督の新作。合わせて公開されていたDazed of confused(邦題:バッド・チューニング)も素晴らしかった。
 大学生とは思えない面々のくだらない日常に、自分のその時代が過ぎたことへの切なさや、その時の気持ちを大事にしたいという思いが湧き起こりました。

3. シン・ゴジラ
 アオイホノオで描かれていたオタク庵野が好き勝手やった作品。好き勝手やらせたプロデューサー達が素晴らしいと思います。


ここからは来年の話を。
年越し前から楽しみにしている作品があります。
それは、LA LA LAND です。


セッションの監督デミアン・チャゼルの新作で、アカデミー賞最有力と言われている期待作です。
ライアン・ゴズリング好きなので、その時点で5億点間違いないのですが、予告だけで10億点をはじき出しています。
セッションの演奏表現に対して非現実的な表現であまり好きではなかったのですが、当時デミアン・チャゼルとはどんな人かと色々調べていたときに彼の処女作「Guy and Madeline on a Park Bench」を観て、これをやってくれぃと思ったものです。


どれだけ期待値を上げていても応えてくれそうなので、往年のミュージカル映画である「シェルブールの雨傘」「巴里のアメリカ人」などを観てミュージカル映画を勉強する年末年始になっています。

来年も良い映画ライフを。

2015年12月30日水曜日

2015年Nomuson的映画ランキング

1年ぶりに覚醒(更新)です。笑

今年は41本の作品を映画館で観ました。
一方で、hulu, Netflix, Amazon Prime Video にて配信されている海外ドラマが面白く、Binge-Watchをよくしてました。
なので、映画のTop10とドラマのTop3を付けてみたいと思います。

映画 Top10

1. インヒアレント・ヴァイス
  ホアキン・フェニックス演じる主人公の飄々とした感じや、映画の雰囲気がステキな作品。あまり味わったことのない体験があった。今年の中で最も印象的だったので1位に。
2. Born to be blue
  TIFFで観劇。チェット・ベイカーが乗り移ったかのようなイーサン・ホークの演技に脱帽。
3. ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男
  声がJBクリソツでアガる!
4. マッド・マックス 怒りのデスロード
  V8!!!!V8!!!!! 次回作も楽しみ!
5. STAR WARS エピソード7 フォースの覚醒
  J・J・エイブラムスの本気が見れた!
6. 野火
  まさにイマ観るべき作品。
7. 恋人たち
  よし!
8. Mommy
  1:1からフレームが広がるときの開放感は格別。
9. シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア
  とにかく明るいヴァンパイア達。
10. グリーン・インフェルノ
  食人族映画でゾっとするけど、笑える演出が随所にあって精神が不安定になれます。

どれも面白かったのですが、やはり記憶に残っている作品や、何度でも観たい作品がTop10に入りますね。その他の作品を観た順で。

・シン・シティ復讐の女神
・さよなら歌舞伎町
・二重生活
・ベイマックス
・NO
・Maps to the Stars
・フォックスキャッチャー
・シェフ
・フランシス・ハ
・アバウト・タイム
・Wild Style
・パレードへようこそ
・バードマン あるいは無知がもたらす予期せぬ奇跡
・龍三と七人の子分たち
・セッション
・ゼロの未来
・チャッピー
・しあわせはどこにある
・エレファント・ソング
・海街diary
・リアル鬼ごっこ
・バケモノの子
・人生スイッチ
・ナイトクローラー
・百日紅
・キングスマン
・木屋町DARUMA
・ヒトラー暗殺 13分の誤算
・We are Perfume World tour 3rd Document
・007 SPECTRE
・さようなら

海外ドラマ Top3

1. ハンニバル
  マッツ・ミケルセンのレクター博士がもう素敵で、人肉であろうものを調理する手さばきが美しい!ハンニバルで培われたグロ耐性がグリーンインフェルノを観ることを容易にしてくれた。
2. ゾンビ・アット・ホーム
  ウォーキング・デッドなど空前のゾンビブームの中、社会派ゾンビドラマという新しいスタイルを示してくれた。ゾンビは治療可能な病気だったなんて。
3. 12モンキーズ
  タイムスリップしても過去は変えられないのだろうか。早くシーズン2が観たい!


来年も忙しくなるぞお。

2014年12月31日水曜日

2014年Nomuson的映画ランキング

すっかり書いていないブログですが、映画ランキングだけは続けていきたいと思います。

2014年は劇場で観た映画は、新作32作品、イベントや名画座で旧作7作品を観ました。
Top10は新作から付けました。


1. ビフォア・〜 シリーズ
  圧倒的リアルな会話劇。年を重ねるとともに理解が増していく大人恋愛の教科書。9年後にあるかもしれない4作目が楽しみ。
2. Tom at the farm
  昨年のTIFFで観た作品。グザヴィエ・ドランの虜なので、この順位。
3. ワールズ・エンド
  サイモン・ペッグ、ニック・フロストのコンビ作。くだらなくて大好きだ。
4. ゴーン・ガール
  フィンチャーはいつもとんでもない!一番笑えたのは終わったあとの周りの反応。気分が沈んでいる人が多すぎて面白かった。
5. ザ・レイド GOKUDO
  10年代のアクションはレイドが一番!今後もカッコいいアクションに期待。
6. ウルフ・オブ・ウォールストリート
  チェストソングが頭から離れない。ディカプリオのニコルソン化に満足。
7. 6才のボクが大人になるまで
  ビフォア〜のリチャード・リンクレイターの異作。リアルな成長を見れる初体験映画。
8. her 世界にひとつの彼女
  声だけでイケる!
9. ニンフォマニアック vol.1
  エロをエロでないもので例えると面白い。
10. TOKYO TRIBE
  YOUNG DAISに脱帽。

・パリ、ただよう花
  育ってきた環境が違いすぎると辛い。ブルーバレンタインを彷彿させる。
・アフターショック
  パニック状況で一番こわいのは人間だ。
・ROOM237
  色々考えたくなっちゃう映画はいいものだ。シャイニング考察映画。
・アメリカン・ハッスル
  クリスチャン・ベイルの役づくりに脱帽。
・キック・アス ジャスティス・フォーエバー
  クロエちゃんぺろぺろ
・それでも夜は明ける
  マイケル・ファスベンダーが鞭打つだけで、もう…
・愛の渦
  ハプバーに行ってみたくなる。
・DON JON
  スカーレット・ヨハンソンぺろぺろ
・クローズ EXPLODE
  柳楽くんの変貌ぶりにわくわくした。
・ブルージャスミン
  中高年に囲まれて見た。笑える中高年ネタがわからなくて新鮮だった。
・チョコレートドーナツ
  マイノリティーは心が豊かで広い。
・野のなななのか
  シベリア出兵の話は祖母から聞いていたから、すんなり理解できた。
・X-MEN フューチャー&パスト
  マイケル・ファスベンダー。
・ジゴロ・イン・ニューヨーク
  ジャズがジゴロをかっこ良くしていた。60年代感のある作品。
・渇き。
  仮面ライダー鎧武のミッチーがいじめられてた。
・るろうに剣心 京都大火編
  神木君ぺろぺろ
・ホドロフスキーのDUNE
  最も影響を与えた未完の作品。
・るろうに剣心 伝説の最期編
  アクションはよかった。
・リアリティのダンス
  タブーなんてない。未体験の表現に度肝を抜かれた。
・FRANK
  マイケル・ファスベンダー。
・ニンフォマニアック vol.2
  オチまで何度も笑わせてくれる。
・リュウグウノツカイ
  世間のゴタゴタとは離れて出産に生きがいを見出す女子高生たち。


2月の大雪の中、タマフル映画祭で観れた「新幹線大爆破」は思い出深いものとなった。高倉健さんの訃報、トッキュウジャーでのオマージュと、あのタイミングで観れたことに因果を感じた。

今年もマイケル・ファスベンダーが出てる作品をいっぱい観たなぁ。
来年はスター・ウォーズがあるので、楽しみですね。

2013年12月30日月曜日

2013年Nomuson的映画ランキング

昨年に引き続き、2013年に観た映画をランキングします!
甲乙つけがたいので、某ラジオ番組にならってBEST10とWORST1を選びます。
今年は31作品を映画館で観ました。昨年はたくさん観たので控えようと思ってましたが、抑えられませんな。

では、BEST10!

1. わたしはロランス
 2013年一番響いた作品。24歳のグザヴィエ・ドラン、今後の作品も楽しみ!
2. 風立ちぬ
 12年の1位の「この空の花」と通ずるテーマだった。
3. 悪の法則
 動き出した歯車は止められない。マイケル・ファスベンダー!
4. Tom at the farm
 TIFFで観たグザヴィエ・ドランの新作。上下が狭まる演出が絶妙。
5. 地獄でなぜ悪い
 ハチャメチャなのに感動した!たくさん笑った!
6. ゼロ・グラビティ
 没入感がハンパない。見終えると疲労感が。
7. 言の葉の庭
 ヤンデレなのに、やっぱり感動する。
8. エンド・オブ・ウォッチ
 FPS感たっぷり!
9. かぐや姫の物語
 よく知っている話のはずなのに、感動した。
10. 凶悪
 リリーとピエールの怖い話。実録物だと思うと本当に怖い。


BEST10に入らなかった作品はこちら。(見た順)

・ルビー・スパークス
 ルビーの喪失を乗り越えてほしかった。
・LOOPER
 ジョセフ・ゴードン=レヴィットの次作DON JONも楽しみ!
・二郎は鮨の夢を見る
 一度でいいから食べてみたい。
・ジャンゴ 繋がれざる者
 タランティーノ節炸裂!カッコいいね!
・ドラゴンボールZ 神と神
 新しい話はもう難しいかな。
・HK/変態仮面
 安顕の正しい使い方に嬉しい気持ち。
・めめめのくらげ
 アーティストだから映画も作れちゃうんですよね。
・L.A. ギャングストーリー
 ライアン・ゴズリングが良い味。ノワールは定期的に観たい!
・スーパーヒーロー大戦Z
 初めて戦隊ヒーロー映画を観に行った。楽しかったな。
・探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点
 3も決まったようで、楽しみです。
・きっと、うまくいく
 初インド映画。いい話だった。長かったけれど。
・ロマン・ポランスキー初めての告白
 本人の人生が映画だった。
・選挙2
 日本はおかしな国だとつくづく思います。
・ハングオーバー!!!3
 1,2を見ていなかったけどね。
・欲望のバージニア
 トム・ハーディー兄ちゃんが強い!
・パシフィック・リム
 ありがとう、ギレルモ監督!
・そして父になる
 凶悪を見たせいで、優しいリリーさんがどこか怖い。
・マイマザー
 グザヴィエ・ドランの処女作。お母さんとは仲良くしないとね。
・フィルス
 ジェームズ・マカヴォイの演技がすごい。マシニストと似てるかも。
・SAVE THE CLUB NOON
 風営法問題の改善は応援してるけど、1年前にこの映画を見たかったな。

そして、WORST1はこちら!
・フランケンウィニー
 昨年のダーク・シャドウもそうだったけど、どうも好きになれないティム・バートン作品。なんとなく解決してハッピーエンドになるのが受け入れられないのかもしれない。


来年2月にタマフル映画祭に行くことが決まっていたりと、2014年も映画熱は続きそうです。
では、よいお年を。

2013年12月17日火曜日

田舎の閉塞感の中で起こるスリラー

前記事で紹介したいま一番注目している監督グザヴィエ・ドランの2013年作が Tom at the farm です。10月に開催された東京国際映画祭にて上映されてたので観に行きました!

Tom at the farm

〜あらすじ〜
親友を亡くしたトム(グザヴィエ・ドラン)は、葬儀に参列するため友の実家の農場へ行く。秋風にとうもろこしの葉がざわめく中、隣の家まで数kmかはあるような民家の前に、田舎に似つかわしくない革ジャンを着たトムが降り立つ。
どこか落ち着きのないトムだが、親友の母は唯一の友人の来訪に歓迎していた。だが、我が子がなくなったというのに交際相手から連絡が一切ないと怒っていた。農場には母の他に、親友の兄が居た。兄はトムに対し冷たく接し、自分に従うことが当然かのように命令する。まるで、何か秘密を握っているように。
そして、田舎でトムは翻弄されてゆく……。


未公開作品ですが、いつも通りネタバレ。

冒頭、トイレットペーパーに青いペンで文章を綴っている。友への別れを述べる弔辞のようだが「君を忘れて、代わりを見つける」など意味深な内容がある。
「わたしはロランス」の序盤での色の話や、楽しみを半減させるリスト、洗濯物をかぶせるなど伏線が引かれていたように、本作も冒頭シーンに伏線がある。グザヴィエ・ドランのことを知っているならば、すぐにピンと来るはず。そう、彼はゲイである。トムは親友ではなく恋人を失ったのだ。このゲイネタを知らないと、確信が持てるまで違和感を覚えることだろう。一緒に観に行った友人も、途中までなんか変だと思っていた。

親友は母に女性の交際相手がいると話していたため、トムがその交際相手とは知らずに接している。が、兄はその真実を知っていた。母のために居ろ!とトムを農場に残るよう詰める。トムは帰りたいと思うが、どういう訳か逃げられずに残ってしまう。なぜなら、代わりが欲しいから。

予告にあるシーンは兄から逃げようとするところだ。しかし、あっさり捕まって脅される。カッターナイフのように鋭い秋のとうもろこし畑を駆けているとき、知らぬ間にスクリーンの上下が狭まっていた。画角が狭くなり緊迫感が増していた。気付かなかったということは、トムと同様に緊迫していたからかもしれない。
画角を狭くする方法は「わたしはロランス」でも見られた。ロランスではシーンを強調する効果として使われていたと思う。スポットライトのように中央の20%くらいを縦に切り取る。ケンカのシーンや、ラストのフレッドが出た路地裏など。
こんな演出を今まで味わったことがなく、気づいた時にはハッとした。いつから狭くなっていたのかわからない。ラストでついにトムが逃げ出すシーンでも、気づくと画面が狭くなっていた。

スリラー演出として音が際立っていた。風の音、畑の葉がすれる音。足音や物音も。実際には気にしない音も耳元で鳴っているかのように誇張されている。一方で、無音もある。その緩急が緊迫感を増している。

終わってみると、しょーもない話ではある。が、ここまでのめり込ませる演出力に驚きを隠せない。一般公開時にはまた観に行きたい作品だ。