2013年12月30日月曜日

2013年Nomuson的映画ランキング

昨年に引き続き、2013年に観た映画をランキングします!
甲乙つけがたいので、某ラジオ番組にならってBEST10とWORST1を選びます。
今年は31作品を映画館で観ました。昨年はたくさん観たので控えようと思ってましたが、抑えられませんな。

では、BEST10!

1. わたしはロランス
 2013年一番響いた作品。24歳のグザヴィエ・ドラン、今後の作品も楽しみ!
2. 風立ちぬ
 12年の1位の「この空の花」と通ずるテーマだった。
3. 悪の法則
 動き出した歯車は止められない。マイケル・ファスベンダー!
4. Tom at the farm
 TIFFで観たグザヴィエ・ドランの新作。上下が狭まる演出が絶妙。
5. 地獄でなぜ悪い
 ハチャメチャなのに感動した!たくさん笑った!
6. ゼロ・グラビティ
 没入感がハンパない。見終えると疲労感が。
7. 言の葉の庭
 ヤンデレなのに、やっぱり感動する。
8. エンド・オブ・ウォッチ
 FPS感たっぷり!
9. かぐや姫の物語
 よく知っている話のはずなのに、感動した。
10. 凶悪
 リリーとピエールの怖い話。実録物だと思うと本当に怖い。


BEST10に入らなかった作品はこちら。(見た順)

・ルビー・スパークス
 ルビーの喪失を乗り越えてほしかった。
・LOOPER
 ジョセフ・ゴードン=レヴィットの次作DON JONも楽しみ!
・二郎は鮨の夢を見る
 一度でいいから食べてみたい。
・ジャンゴ 繋がれざる者
 タランティーノ節炸裂!カッコいいね!
・ドラゴンボールZ 神と神
 新しい話はもう難しいかな。
・HK/変態仮面
 安顕の正しい使い方に嬉しい気持ち。
・めめめのくらげ
 アーティストだから映画も作れちゃうんですよね。
・L.A. ギャングストーリー
 ライアン・ゴズリングが良い味。ノワールは定期的に観たい!
・スーパーヒーロー大戦Z
 初めて戦隊ヒーロー映画を観に行った。楽しかったな。
・探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点
 3も決まったようで、楽しみです。
・きっと、うまくいく
 初インド映画。いい話だった。長かったけれど。
・ロマン・ポランスキー初めての告白
 本人の人生が映画だった。
・選挙2
 日本はおかしな国だとつくづく思います。
・ハングオーバー!!!3
 1,2を見ていなかったけどね。
・欲望のバージニア
 トム・ハーディー兄ちゃんが強い!
・パシフィック・リム
 ありがとう、ギレルモ監督!
・そして父になる
 凶悪を見たせいで、優しいリリーさんがどこか怖い。
・マイマザー
 グザヴィエ・ドランの処女作。お母さんとは仲良くしないとね。
・フィルス
 ジェームズ・マカヴォイの演技がすごい。マシニストと似てるかも。
・SAVE THE CLUB NOON
 風営法問題の改善は応援してるけど、1年前にこの映画を見たかったな。

そして、WORST1はこちら!
・フランケンウィニー
 昨年のダーク・シャドウもそうだったけど、どうも好きになれないティム・バートン作品。なんとなく解決してハッピーエンドになるのが受け入れられないのかもしれない。


来年2月にタマフル映画祭に行くことが決まっていたりと、2014年も映画熱は続きそうです。
では、よいお年を。

2013年12月17日火曜日

田舎の閉塞感の中で起こるスリラー

前記事で紹介したいま一番注目している監督グザヴィエ・ドランの2013年作が Tom at the farm です。10月に開催された東京国際映画祭にて上映されてたので観に行きました!

Tom at the farm

〜あらすじ〜
親友を亡くしたトム(グザヴィエ・ドラン)は、葬儀に参列するため友の実家の農場へ行く。秋風にとうもろこしの葉がざわめく中、隣の家まで数kmかはあるような民家の前に、田舎に似つかわしくない革ジャンを着たトムが降り立つ。
どこか落ち着きのないトムだが、親友の母は唯一の友人の来訪に歓迎していた。だが、我が子がなくなったというのに交際相手から連絡が一切ないと怒っていた。農場には母の他に、親友の兄が居た。兄はトムに対し冷たく接し、自分に従うことが当然かのように命令する。まるで、何か秘密を握っているように。
そして、田舎でトムは翻弄されてゆく……。


未公開作品ですが、いつも通りネタバレ。

冒頭、トイレットペーパーに青いペンで文章を綴っている。友への別れを述べる弔辞のようだが「君を忘れて、代わりを見つける」など意味深な内容がある。
「わたしはロランス」の序盤での色の話や、楽しみを半減させるリスト、洗濯物をかぶせるなど伏線が引かれていたように、本作も冒頭シーンに伏線がある。グザヴィエ・ドランのことを知っているならば、すぐにピンと来るはず。そう、彼はゲイである。トムは親友ではなく恋人を失ったのだ。このゲイネタを知らないと、確信が持てるまで違和感を覚えることだろう。一緒に観に行った友人も、途中までなんか変だと思っていた。

親友は母に女性の交際相手がいると話していたため、トムがその交際相手とは知らずに接している。が、兄はその真実を知っていた。母のために居ろ!とトムを農場に残るよう詰める。トムは帰りたいと思うが、どういう訳か逃げられずに残ってしまう。なぜなら、代わりが欲しいから。

予告にあるシーンは兄から逃げようとするところだ。しかし、あっさり捕まって脅される。カッターナイフのように鋭い秋のとうもろこし畑を駆けているとき、知らぬ間にスクリーンの上下が狭まっていた。画角が狭くなり緊迫感が増していた。気付かなかったということは、トムと同様に緊迫していたからかもしれない。
画角を狭くする方法は「わたしはロランス」でも見られた。ロランスではシーンを強調する効果として使われていたと思う。スポットライトのように中央の20%くらいを縦に切り取る。ケンカのシーンや、ラストのフレッドが出た路地裏など。
こんな演出を今まで味わったことがなく、気づいた時にはハッとした。いつから狭くなっていたのかわからない。ラストでついにトムが逃げ出すシーンでも、気づくと画面が狭くなっていた。

スリラー演出として音が際立っていた。風の音、畑の葉がすれる音。足音や物音も。実際には気にしない音も耳元で鳴っているかのように誇張されている。一方で、無音もある。その緩急が緊迫感を増している。

終わってみると、しょーもない話ではある。が、ここまでのめり込ませる演出力に驚きを隠せない。一般公開時にはまた観に行きたい作品だ。