〜あらすじ〜
親友を亡くしたトム(グザヴィエ・ドラン)は、葬儀に参列するため友の実家の農場へ行く。秋風にとうもろこしの葉がざわめく中、隣の家まで数kmかはあるような民家の前に、田舎に似つかわしくない革ジャンを着たトムが降り立つ。
どこか落ち着きのないトムだが、親友の母は唯一の友人の来訪に歓迎していた。だが、我が子がなくなったというのに交際相手から連絡が一切ないと怒っていた。農場には母の他に、親友の兄が居た。兄はトムに対し冷たく接し、自分に従うことが当然かのように命令する。まるで、何か秘密を握っているように。
そして、田舎でトムは翻弄されてゆく……。
そして、田舎でトムは翻弄されてゆく……。
未公開作品ですが、いつも通りネタバレ。
冒頭、トイレットペーパーに青いペンで文章を綴っている。友への別れを述べる弔辞のようだが「君を忘れて、代わりを見つける」など意味深な内容がある。
「わたしはロランス」の序盤での色の話や、楽しみを半減させるリスト、洗濯物をかぶせるなど伏線が引かれていたように、本作も冒頭シーンに伏線がある。グザヴィエ・ドランのことを知っているならば、すぐにピンと来るはず。そう、彼はゲイである。トムは親友ではなく恋人を失ったのだ。このゲイネタを知らないと、確信が持てるまで違和感を覚えることだろう。一緒に観に行った友人も、途中までなんか変だと思っていた。
親友は母に女性の交際相手がいると話していたため、トムがその交際相手とは知らずに接している。が、兄はその真実を知っていた。母のために居ろ!とトムを農場に残るよう詰める。トムは帰りたいと思うが、どういう訳か逃げられずに残ってしまう。なぜなら、代わりが欲しいから。
予告にあるシーンは兄から逃げようとするところだ。しかし、あっさり捕まって脅される。カッターナイフのように鋭い秋のとうもろこし畑を駆けているとき、知らぬ間にスクリーンの上下が狭まっていた。画角が狭くなり緊迫感が増していた。気付かなかったということは、トムと同様に緊迫していたからかもしれない。
画角を狭くする方法は「わたしはロランス」でも見られた。ロランスではシーンを強調する効果として使われていたと思う。スポットライトのように中央の20%くらいを縦に切り取る。ケンカのシーンや、ラストのフレッドが出た路地裏など。
こんな演出を今まで味わったことがなく、気づいた時にはハッとした。いつから狭くなっていたのかわからない。ラストでついにトムが逃げ出すシーンでも、気づくと画面が狭くなっていた。
スリラー演出として音が際立っていた。風の音、畑の葉がすれる音。足音や物音も。実際には気にしない音も耳元で鳴っているかのように誇張されている。一方で、無音もある。その緩急が緊迫感を増している。
終わってみると、しょーもない話ではある。が、ここまでのめり込ませる演出力に驚きを隠せない。一般公開時にはまた観に行きたい作品だ。
冒頭、トイレットペーパーに青いペンで文章を綴っている。友への別れを述べる弔辞のようだが「君を忘れて、代わりを見つける」など意味深な内容がある。
「わたしはロランス」の序盤での色の話や、楽しみを半減させるリスト、洗濯物をかぶせるなど伏線が引かれていたように、本作も冒頭シーンに伏線がある。グザヴィエ・ドランのことを知っているならば、すぐにピンと来るはず。そう、彼はゲイである。トムは親友ではなく恋人を失ったのだ。このゲイネタを知らないと、確信が持てるまで違和感を覚えることだろう。一緒に観に行った友人も、途中までなんか変だと思っていた。
親友は母に女性の交際相手がいると話していたため、トムがその交際相手とは知らずに接している。が、兄はその真実を知っていた。母のために居ろ!とトムを農場に残るよう詰める。トムは帰りたいと思うが、どういう訳か逃げられずに残ってしまう。なぜなら、代わりが欲しいから。
予告にあるシーンは兄から逃げようとするところだ。しかし、あっさり捕まって脅される。カッターナイフのように鋭い秋のとうもろこし畑を駆けているとき、知らぬ間にスクリーンの上下が狭まっていた。画角が狭くなり緊迫感が増していた。気付かなかったということは、トムと同様に緊迫していたからかもしれない。
画角を狭くする方法は「わたしはロランス」でも見られた。ロランスではシーンを強調する効果として使われていたと思う。スポットライトのように中央の20%くらいを縦に切り取る。ケンカのシーンや、ラストのフレッドが出た路地裏など。
こんな演出を今まで味わったことがなく、気づいた時にはハッとした。いつから狭くなっていたのかわからない。ラストでついにトムが逃げ出すシーンでも、気づくと画面が狭くなっていた。
スリラー演出として音が際立っていた。風の音、畑の葉がすれる音。足音や物音も。実際には気にしない音も耳元で鳴っているかのように誇張されている。一方で、無音もある。その緩急が緊迫感を増している。
終わってみると、しょーもない話ではある。が、ここまでのめり込ませる演出力に驚きを隠せない。一般公開時にはまた観に行きたい作品だ。
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