2013年7月6日土曜日

選挙2を観て

選挙2

本日7月6日公開の想田和弘監督の観察映画第5弾「選挙2」を観てきた。

フライヤーには「山さん、怒りの再出馬。」とあるが、いま本当に怒っているのは想田監督ご本人である。
「選挙」で自民党公認候補として川崎市議選に出馬した山さんこと山内さんが、3.11を受けて独立系完全無所属として2011年4月の川崎市議選に再出馬した選挙を観察した本作。

観察映画はよくあるドキュメンタリーと違い、感じとってほしいことを主張するのではなく、観た人それぞれで考えてほしい。と監督は説明していた。
しかし本作は伝えたいメッセージははっきりあるし、監督の主張が強いものである。
そう、怒っていた。

その一つには、権力による圧力、表現の自由の規制を現政党がしようとしていることだ。
自民党公認候補の方を撮影しているとき、撮らないでくれと言われていた。
そして、その晩に自民党川崎市連から弁護士を通じて「肖像権の侵害にあたるため、撮影をやめ、削除せよ」と抗議があったそうだ。(上映後の舞台挨拶にて監督がそう語っていた。)
しかし、候補者は議員(候補)という公人であり、公の場で活動する選挙をやっているため、肖像権の侵害に当たらない。監督も弁護士に確認し、抗議内容はナンセンスな主張であると判断された。

選挙2の上映にあたっても、問題が起こった。
千代田区からの圧力によって日比谷図書館での上映が一時中止にまで追い込まれた。
日比谷図書館での『選挙』上映が一時中止された件について

そして現政権与党の自民党の憲法改正案には、表現の自由を含む第十三条について次のように変更している。
第十三条 全て国民は、として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大限に尊重されなければならない
なお、現憲法の第十三条は以下。
第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

さらには、創作活動における検閲を禁止している第二十一条第二項はこのようになっている。
2 前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社することは、認められない。
下は現憲法。
② 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。
自由民主党憲法改正案より引用 (http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-109.pdf)

「公益及び公の秩序」とは一体誰が定めるのか?
それは政府でしかない。つまり、政府に逆らうものは認めないと言っているのだ。
想田監督は撮影時と日比谷図書館での件から、このことについて強く訴えていた。


この事実を聞いて驚いたけれど、いま書いていて末恐ろしく感じる。
国民の関心が薄いことをいいことに、政治家が都合の良いよう支配しようとしている。
そう思わざるを得ない。

僕たちに与えられている参政権は投票することだ。だから、まずは、きちんと投票しよう。
そして、もっと政治の話をしよう。

これから日本に生きていくのなら、自分たちが行動するしかないのだから。

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